フライス盤を選ぶ際、お客様の加工内容、スペック、操作性が重要になります。その中でも特に重要なのが、加工内容であると考えます。フライス盤といえども、機種ごとにその特徴は様々であり、加工内容に合わない機種を選定してしまうのは大変残念なことです。
そこで、加工内容の目的別に大きく3つのパターンに分類し、その内容に合った中からおおよそのシリーズを絞り込みます。
次に加工範囲や能力などのスペックを検討した上で、具体的な機種選定を行います。そしてその機種の操作性などを理解した上で総合的に判断されることが、間違いのない選定ポイントになるのではないでしょうか。
山崎技研の得意とする分野は単品製作〜20個程度までの加工です。よってそれ以上の加工数量が目的であれば、フライス盤ではなくマシニングセンター(以下M/C機)を選ばれるケースがほとんどです。
弊社にもATCを装備したM/C機がございますが、他社製品とは一味違っています。
「NCフライス盤としての機能を持った機械に、ATC24本を装備させた機械」と言えばご理解しやすいかと思います。
弊社機械は、作業性を重視し必要最小限のカバーを装備したオープンタイプを基本としていますが、より作業環境を重視したクローズドタイプのものもあります。
M/C機ながら両タイプともX,Y,Z軸のハンドルとレバーを装備しており、ガイダンス加工、NCプログラム運転にも対応した、単品〜100個程度までを守備範囲とした機械です。
この様に単品加工機としての機能も持ち合わせ、100個程度までの生産性も求められるお客様には、SGシリーズをお奨めします。
YZ-400SG ATC / 移動量 X:850 Y:400 Z:550
YZ-500SG ATC / 移動量 X:1,050 Y:500 Z:550
YZ-402SG ATC / 移動量 X:850 Y:400 Z:550
YZ-502SG ATC / 移動量 X:1,050 Y:500 Z:550
YZ-501 / 移動量 X:1,050 Y:500 Z:700
YZ-402HR / 移動量 X:850 Y:400 Z:520
またフライス加工の中でも、導入が進んでいるCAD/CAMデータによるNCプログラム運転がメインお客様は、弊社お奨めのガイダンス加工を必要とされないケースがあります。
このケースのお客様が機械を選ばれる場合は、機械本体やNC装置のスペックが重要になります。そのスペックを満たした場合、弊社製品ではYZ−402NC、YZ−502NCが多く選ばれています。
この機種はNC装置がFUNAC0iというシステムで、弊社が多く採用している20iFと比べ、ガイダンス機能が装備されない代わりにNC機能が充実した機種です。よりM/C機に近い機種になるのですが、各軸独立したハンドルやレバーを装備していることから、他社M/C機と比較して段取りがしやすい機械として好評です。
ハンドル付きのM/C機が欲しいといったご相談は今後も無くなることはないでしょう。
YZ-402NC / 移動量 X:850 Y:400 Z:550
YZ-502NC / 移動量 X:1,050 Y:500 Z:550
フライス盤の選び方
加工内容・目的別の3つの選定ポイント